定年後再雇用時の年次有給休暇について

Q; 定年を迎えた従業員を、引き続き嘱託雇用として継続雇用する場合、年次有給休暇の付与についてはどのように考えればよいのでしょうか?

 

 

 

 

A; 支給日数を決定する為の勤続年数は引き継ぐことになります。また、年休の残余日数も持ち越すことになります。

 

 


 労働基準法に定められる年次有給休暇の権利発生要件として「6ヶ月間継続勤務」があります。この継続勤務とは、勤務の実態に即し実質的に判断すべきであり、雇用形態の変更に関わらないとされています。

 

 

 

 つまり、正社員から嘱託社員へ契約変更した場合や、パートタイマーを正社員登用した場合であっても、会社に勤務している事実は、引き続き変わりないので、継続勤務の期間をリセットしてはならないということです。

 

 

 

 また、年次有給休暇の権利は、2年の時効か退職によってのみ消滅します。雇用形態に変更があっても、労働基準法上は退職したことになりませんので、残余日数についても引き続き持ち越すことになります。

 

 

 

 ところで、雇用契約の内容が変わることによって、週に所定出勤日数が変更されることがあるかと思います。

嘱託雇用への変更であれば、出勤日数が減ることも多々あるでしょう。

 

 

 

 毎年発生する年次有給休暇の日数は、その発生日における労働条件によります。その為、これまで長く勤務して毎年20日分の権利が発生していた従業員であっても、所定出勤日数が減少した後に発生日が到来した場合は、その減少した所定出勤日に応じた有給休暇の権利が発生します。

 

 

 

これを「年次有給休暇の比例付与」と呼びます。定年後再雇用などにより雇用契約の内容が変更された場合には、この比例付与に該当することがありますので、ご留意下さい。